メってなんやねん

 

話題になっていたツイート。

 

私も前から写メという表現は気になっていたけれど、

これは問題点がそもそも違う。

 

「写メ」とは当時のJ-PHONE(現Softbank)が提供していたメールに画像を添付して送受信するサービス、写メールの略称なわけで。

 

狭義においては、当時でもDoCoMoのケータイで写真を送信する事は

iショットであって写メールではない……みたいのはあったわけだけど、

実際この名称が、おそらく語呂の良さが理由で一番普及して、

サービス全体の代名詞となっている。

ゲーム機は全部ファミコンとか。

ソニー製じゃなくてもウォークマンって呼んじゃうとか。そういうの。

 

 

で、このツイート。

確かに奥さんの言うことは一理あるのだが、

そもそもツイート主の疑問点自体がずれているので

結果として返答も「ずれた上で一理ある」みたいな形になっている。

 

 

「写メ」って言い方が引っかかってる人、

結構世の中にいるらしいのだけど、

「今はメール添付じゃないから」引っかかっているわけじゃないよね?

 

 

重要なのは、写メールのメインは「送信」である事。

メールに付随したオプションサービスが画像添付。

だから今でも「写メ“送る”」という表現であれば

送信手段がLINEやファイル共有になっていようと、

添付されるのが撮影した写真でなくネットで拾ったイラストだろうと、

そこまで気にはならない、はず。

 

それはツイートにおいて妻が言っている

「今は下駄なんて入ってないけど下駄箱と呼ぶ」事であって、

過去にはそうだった名残なだけ。

 

 

 

気になるのは、単に携帯電話のカメラで写真を撮る行為を

「写メ」、「写メを“撮る”」と表現する事。

 

それはもう、J-PHONEが写メールサービスを提供していた当時であっても

間違った使い方だ。

だってそこにメール要素が全く存在していない。

 

時々見かける、普通に検索する事を「エゴサ」と言ったり

ただのコラ画像を「アイコラ」と呼んだりするような、

「わざわざ追加されている単語の意味が全く存在していない」状態の

間違いだから気になるのだ。

 

 

 

 

そもそも、何故ケータイで写真を撮る事をわざわざ写メと呼ぶのだろうか。

 

当時を振り返ってみると、

まだ「写ルンです」みたいなフィルムカメラが普通に使われていて

多くの人が始めて手にするデジタルカメラが携帯電話のカメラで、

ファインダーを覗き込んでシャッターを切る事と

画面を見ながらボタンを押す事を、

どこか別の行為と認識して言葉を分けてしまった所に

写メという言葉が入り込んだような。

そんな感覚がある。

 

 

生まれた時からカメラと言えばデジタルで、

携帯電話といえばiPhoneをはじめとするスマートフォンだった世代で

写メって言葉を使う人はいるのだろうか。

 

 

なんでもいいのだけど。

「写真」でいいじゃん。言いやすさ変わらないよ。